リカちゃんキャッスル彩色体験会レポート(2011.11月)

 

去る11月半ばにリカちゃんキャッスルの彩色体験会に参加してきました!

確認はしなかったのですが、きっと工場内の写真撮影はNGだと思ったので、

字のみのレポになります。


 


受付で、担当のおねえさんが来るのを待ちまして、あいさつをして

一緒に工場の中へ。

私にとって初めての工場内部です!

 

キャッスルには、レーンが3つか4つあるのですが、

その中でも一番手前のレーンの彩色ブースを使いました。

おねえさん曰く、一番手前はお客様用だそうです。

 

その場所は、キャッスルのロビーのリカちゃんがいるところの真裏のようで、

「私、リカよ〜!」のおなじみの声がよく響きます。

 

塗料が飛んでしまうといけないのことで、スリッパとエプロンと手袋をお借りしました。

 

今回、私が彩色するのはジェニーBFタクミ

 

おねえさんがきっちり、彩色のデザイン図と、ヘッドを用意してくださっています。

なんと12工程

ながーい道のりです…。

 

私が彩色した時は、私一人だったので、ほんとのマンツーマン指導!

ヘッドは3つも!ありまして、最後に一人だけを選びます。

「みんなかっこよくて選べなかったらどうしよーー!」

と思いましたが、杞憂に終わりますので、安心しろと、あの時の自分に教えたい。

 

ブースにはエアブラシが、ぶら下がっていて、アイやリップに合わせた塗料が入っています。

手元にはきちっと換気扇も付いています。

 

まず、チークから!

「昔は男の子にはチークがなかったのですが、今はあるんですよね」と。おねえさんの談。

 

私はエアブラシを使うのが初めてで、

ぜんぜんどこに当たるかわからなーズ。

 

特に、エアブラシの「押しながら引く」という動作が難しくて…。

強く押しすぎると、塗料が強く出てしまうのですが、

引くときに更に強く押してしまうんですよね。

 

エアブラシに慣れてる人なら、きっと上手にできると思います。

 

このときに、おねえさんからアドバイスいただいたのが、

動かすのは右手に持ったエアブラシだけ!

左手に持ったヘッドは動かさない!ということ。

 

私はこれができなくて、左手に持ったヘッドを動かしてしまうのです。

チークに限らず、マスクのずれも引き起こしてしまうので

ヘッドを持つ左手は動かしちゃいけないんですね。

鉄の掟

 

なんどもおてもやん兄さんになってしまって、

そのたび、おねえさんに溶剤でチークを落としてもらいます。

申し訳ない(:_;)

 

合格をもらったら、

次はリップへ

 

どの工程もそうなのですが、金型にヘッドを合わせてはめて、裏返して、

耳のところがきっちりおさまっているか確認します。

私はこの合わせの工程はその都度、逐一おねえさんに確認してもらいました。

 

まだ、エアブラシになれず、ぼってりリップから、薄めリップのタクミ兄さんのできあがり。

 

その次は白目の部分!

おねえさんからは、白目と黒目は、しっかり濃く塗るのが良いです!とアドバイスをもらいました。

(逆に眉やリップはお好みでだそう。)

 

左・右と流れるようにゆっくり往復させ最後にそれぞれにしっかり当てるのですが、

やはり、思ったところに乗せられず広範囲に当ててしまいます。

 

マスクだから大丈夫なんだけどね、塗料がもったいないな(;一_)

そこで、

「おねえさんは無駄にしないんですか?」

と伺ったところ

「そこはプロですから。」とのお返事。

やはりプロはピンポイントに当てて、塗料も無駄にしないんですね!

 

ここで、おねえさんプロフィール!

彩色を教えてくださったおねえさん(きれいよ!)は、お人形制作歴23年の超ベテランでした!

ということは、私がお子の頃に遊んでいたジェニーから、最新作のリエまで、

おねえさんが塗ってくれてたってことですね!

感慨深いなー。

 

いきなりですが質問コーナー。

Q.おねえさんは一日でどれくらいの彩色ができるんですか?

A.慣れているリカちゃんなら100個作れます

Q、逆に、難しいのは誰ですか?

A.ジェーンです。ヘッドが特殊(共通するヘッドの子がいない)なので、

  マスクがずれやすくて神経を使います。1日30個くらいです。

 
     ほう!小顔のジェーンか!そんな苦労の中生まれるなんて、ジェーンを見る目が変わるなぁ。

 

Q.おねえさんの好きなフレンドはどの子ですか?

  A.リカフレなら、きらちゃん、あきちゃん。ジェニフレならニューフローラです。

 

Q.ブースではずっと立ち仕事なんですか?

 A.そうです。なので、足がパンパンになります。

 

他にも…

 

彩色の作業は温度や湿度で、塗料の「のり」が違うそうです。

二階のガラスは、上が空いているので、お客さんの声はけっこう聞こえます。とのこと。

 

作業中は集中しっぱなし、大変なお仕事です。

頭が下がります。

 

 

工程の説明に戻ります!

 

エアブラシの作業ごとに、おねえさんが「ハイ、OKです!」と声をかけてくれるので、

問題なしです。

同じ色の部分、眉毛とか二重のラインは一気に塗っているイメージだったのですが、

違います。

パーツそれぞれなので、作業も多いです。

 

タクミ兄さんの二重の線は、塗ったか塗らないか、

私の目では分からないのですが、

おねえさんからすぐに声がかかります。

金型を外すと、二重の線がしっかり着いているのですよね。

金型、すごいよ

アイシャドウ部分も、ずれてるんじゃ??と心配になりますが、

すべてのプリントが重なると自然!

 

眉毛はなんとなく薄めに。

 

黒目の部分が入ると、もうなんとなくタクミ兄さんです。

黒目だけでも、初代リカちゃんっぽくて素敵

アイプリントを重ねて行く作業は、

リップチーク眉毛と違って、やり直しがきかないので緊張します。

 

私は、塗料を効率的に使えず広範囲に塗ってしまうので、一つ一つの作業でおねえさんが金型をブラシで洗ってくださいます。

これが大変そうなんだよな。

職人さんだと、5回に1回くらいの頻度で金型を洗うそうです。

 

  

そして噂に聞く、最後の砦である、白い星打ち

 

わたし「間違ったらどうなるんですか?」

おねえさん「削って取るということもありますが…。」

わたし「…間違えられないということですね。(キリッ)」

おねえさん「たくさん練習できますので!」

 

星は、小さなクッションの上にヘッドを置いて、見本で星の位置を確認し、

注射器で打ちます。

注射器といっても、いわゆる液体を押す部品はなく、

自然にじわーっと出てくる液体を、プリントの上に置きます。

ドモ○ルンリ○クル的なイメージ。

 

ここで、練習用として、おねえさんが塗ったタクミ兄さんと、リカちゃんを渡されます。

もったいない!

「このタクミ兄さんをおくれ!」

しかし、そんなことを思う余裕もない。

 

上手く、綺麗な円が打てないんですよね、私。

おねえさんが塗料の調合をしてくださってる間に、ひたすら点打ち!

どんどんリカちゃんの頭が、クリリンみたいになっていきます。

ごめんね、リカちゃん。

 

女は度胸!で、思い切って打った右側がうまくいっても、

左が緊張してだめな円になる始末。

 

コツとしては、まっすぐに注射器を持つこと。

落ちてくるリズムを覚えること。
時間が経つと塗料が多く出て大きな円になってしまいます。)

針先をつけるんじゃなくて、乗せる感じ。

 

私の場合、どうにもまん丸こんもりな点が打てないのです。

まっすぐ持たないとだめなんだけど、

えんぴつ持ちだとどうにも、曲がる。

まっすぐにするのに気を取られて、いざ打つ!となると、

まっすぐにしている間に、注射器の先に液体がたまりすぎて、大きな点に。

 

注射器持つ!

まっすぐ持ちなおす!

まっすぐ持つのに気を取られてるうちに、液体が出すぎてしまう!

の繰り返し。

そして、上手くおもったところに落とせないのですよ。あう。できねえ!

 

 

私「…(-_-)点打ちは、どれくらいで身に着くのですか?」

 

おねえさん「だいたい、それだけやって1カ月ですね。事務のおねえさんも取得するために1カ月がんばったんですよ。」

 

そうなんですか。もう私は消耗してきています。

あとは、やるしかねえ!

ヤー!ハイヤー!ター!

とどんどん打って、どのタクミ兄さんもなんとなく、目の真ん中より、アイラインの付近に打ってしまいました。

フフフ、緻密じゃない性格。

母にも昔から、詰めが甘いといわれます。

思った以上に小さい点が求められます。

 

ここで「全部かっこよくて選べなかったらどうしよー。」とか、「薄めのリップのタクミを選ぼう♪」とかいう展望は消えます!

 

最後に、3つを見比べて、おねえさんがおすすめを選んでくれて、

私もそのヘッドが一番いいと思ったので、その子にしました。

 

髪の色は、丸太のようにあるサランから選べまして、今回は金髪系の727にしました。

 

髪型については、

作業をしている間、近くに作成中のBFドールが置いてあって、
どの子もショートカットにするために、首のあたりで髪を縛られていたので、同じようにしてもらうようにしました。

今回は向かって左分け。

もともとその分け目にしようと思っていたし、

いまいちな点になってしまった向かって右の目がうまく隠れます!

(他の凝った髪型にしたい場合はリトファもできます。)

 

おねえさんが「すぐに植毛に回します!」とおっしゃっていたので、早いのだろうと思ったのですが、

ブログに載せた通り、次の日には届きました。

すげーや、キャッスル。

 

点打ちの作業で消耗し、

どんなお人形になるか不安でしたが、髪が付くと立派なものです

 

作業をする間、いろいろな雑談をさせていただいたのですが、

リトファオーダー担当のお人形ファンの中で有名なHさんをはじめとして、

キャッスルのおねえさんってみんな一生懸命ですよね。

おねえさんたちが心をこめて作っていますというのに偽りなし!と改めて思いました。

 

全工程が終わった時は、1時間を超えていました。

 

マンツーでゆっくり教えていただけるし、これで事前予約5250円は安いです。

キャッスルの通常営業再開記念で年内のみの開催ということですが、

参加してよかったと思いました。

(私の将来の夢のひとつは、キャッスルのおねえさんになることですから!)

 

年内も、あと数回開催されます。私ももう一度参加したいと思っています。

今後の日程は、キャッスルのブログをご覧くださいね。

 

こんなに心をこめて、集中してたくさんの工程を経てお人形が作られているんですね。

そんで、おもしろかったけど、難しいです(^_^;)

私は、もうアイプリがどうだとか言うのはやめます。うん。