ファンタジックギフト・ゴールドナイト
<<前置き>>
長文ですみません。
でも、人形者だけじゃなく、誰にでもあるノスタルジー、読んでいただきたいの。


私とジェニーの出会いは、いつのことだったでしょうか?

子どもの頃のある日、「バービー」が「ジェニー」になります!
という広告が、新聞に大きく載りました。(学年誌だったかも?)

それまで、バービーは、ちょっとお姉さんたちのおもちゃ。そんな感覚がありました。

「ジェニー」の誕生は、「これは私たちのためのお人形なんだ。」
と、子ども心に自然と入ってくるような、そんな鮮烈さがあったような気がします。

私が、実際にジェニーを手にするのは、1988年のことです。

売り場では、レオタードを着たジェニーズクラブのメンバーや、大徳寺貴更が並んでいたと思います。
特に青いレオタードのマリーンは、レオタードドールを見比べながら、
「この子、かわいい!」
と思ったことをよく覚えています。

買ってもらわなかったのは、たぶん、レオタードだったから・・・。
茶箱へと脈々と続く、あの箱のシンプルさと、実質服なしは、
当時の私にとっては魅力というより、貧相にうつったんでしょうね。
ジュディの横目も、「なんでこの子横向いてるの?」って思った気がする。
アヤも、「金髪じゃない!!」みたいな。嗚呼。お子様よ・・・。

そんな、豪華主義wの私の目に留まったのが「ゴールドナイトジェニー」でした。
(コンプリートジェニーファイルのある人は、P31を見てね!)
もしかしたら、あらかじめ学年誌で見ていたのかもしれません。

ピンクのゴージャスなドレスと白いロングファー。
豪華な石のついたティアラとチョーカー、キラキラのラメ入りの靴。
綺麗なプラチナゴールドの長い髪と三つ編みの付け毛。
もう少女にとっては、文句のつけようがございません。

金髪で、長い髪であることが可愛さの基準でしたから、
私のジェニーは私にとって、誰よりも可愛いジェニーでした。
飽きもせず、近所の子や友だちと毎日のように遊びました。
周りの女の子も、それぞれジェニーを買ってもらっていた。
そんな時代でした。

たぶん初めてのジェニーが「ゴールドナイトジェニー」でなければ、
あんなに夢中になって人形で遊ばなかったし、
ましてや大人になってから、また人形にはまるなんてことは、なかったのではないと思います。

前置きが長くなりましたが、
「ゴールドナイトジェニー」は、私にとって本当に大切な友だちで、
友だちとの中を取り持ってくれる友だちでもありました。


大人になってから、その金木犀の香りのようなノスタルジーを求めて、
オークションで「ゴールドナイトジェニー」を手に入れるも、
同じ仕様であるにもかかわらず、
自分と思い出を共有していない人形は、なんだか自分の人形とは感じられず、むなしくなったり・・・。

古いおもちゃ屋さんで当時のお人形がまだ残っている夢を見たり・・・
(これは人形ファンは誰でもあるよね!)

そんな、人形ファンとして(キャッスルドールによって)満たされつつも、淡々と過ごしていた2009年夏。

私にとって思いもよらない邂逅が訪れます。

それはオタの祭典、コミケに初参加し、すんげー疲れて、デカガンダムを横目に、リカクラ67に寄って、
たどり着いた秋葉原。

もうアホね。コミケの日にアキバに寄るなんて。もうね。人がね。ぎっしり。
早歩きとかできないから。

しかも、アキバに用じゃないから。

人形者は「TOTOCO」に用があるから!


しかし、アキバは変わっていた。
なに、あのデカイヨドバシは。
何度も歩いたはずの「TOTOCO」に行く道が全然わからない。
その上人だらけ。
迷うこと、40分・・・。本当に疲れた。
ようやく昭和口を見つけ、見たことのあるガードと、横断歩道と吉野家を発見した時の安堵といったら!

どんどん人気を避けること10分。
NAVITIMEを見ながら、ようやく「TOTOCO」に着きました。

「おやじ、ついたぞ」(←心の声)
と、ドアを開けて足を踏み入れた瞬間。

きっと、私の目は「カッ」と見開かれていたのではないかと思います・
入り口のところに、置かれた大きい大きい箱!!
私は、箱を手に取り、まるで近眼のように目を近づけます。
まさかの・・・まさかの・・・「ゴールドナイトジェニー・ファンタジックギフト¥10290」!!!

          アウ!!
          「何よ、何なのよ?ゴールドナイトジェニーに、ギフトなんてものがあったの?」
          「しかも高いわよ!プレミアムつけてんじゃないわよ!」

          と、慣れた手つきで箱をぐるりと回転させますと、
          あっ
          定価だ・・・。すんません・・・。
                  
          なんなの?なんなの?
          はやる気持ちを抑え、何もなかったかのように箱を置き、店内を一周します。
          あ、昔のリカちゃんがいる。あ、NJドレス買いそびれたやつもある。あーAGドレスもだぁ。

          って、オイ!!

          「おやじ、事の顛末を教えてくれ・・・!!!」(←もちろん心の声)
          以下やりとりうろ覚え&創作↓

          私「ゴールドナイトジェニーって、ギフトセットもあったんですね。」平静を装いつつドキドキ
          
          TO「そうなの。コンプリートジェニーファイル(以下CJF)にも載ってるよ」

          私「えっ?!!(載ってたら、私知ってるはずだよ!!)」
          
          そこ(持っている人は、CJFの31ページを見てね。)には、花柄ワンピを着たジェニーがあり、
          「ファンタジックギフト 7月 5000円」とある。
        
          TO「このあと12月に出たのが、ゴールドナイトジェニーのファンタジックギフトなの。
             定価が高いでしょ〜?だから売れなくてね。」
          
          私「ギャオー!イッツ・アメイジング!」(←もちろん心の声)

          復刻版のジェニー(ドレス・制服)を指して、

          TO「いくら復刻版でも、素材も違うし、昔とまったく同じというわけにはいかないからね。
            これが、12800円だったら、9800円でも・・・」
          私「高くない!!!!」

          あとは、新幹線で帰るだけの私。
          通販で、とかそんな気持ちは吹っ飛び、
          駅から家までのバス代さえあれば帰れるわい!
          と、そのまま包んでもらい、秋葉原へやっとこやっとこ戻りましたとさ。

          超つかれたし、お人形に1万以上もつかっちゃったけど、我が人生に悔いなし!
          素敵な熱い夏!!
          TOTOCOさん、ありがとう!


          さあ、マイフレンド、ゴールドナイトジェニー・ファンタジックギフトよ。出てくるがよい!
箱の裏です。

ジェニー、髪短いな。(言いがかり)
表。箱全景。
セロテープが劣化して、小物が落ちていたので、留めなおしました。
もう、ここから動悸が止まらない。
豪華さに驚いているリエ。
ゴールドナイトのロゴも、レースも、ピンクの濃さも素敵すぎ。
すごいパッケージですよ。
ドレスのバラの刺繍もお気に入り
指輪も金色。
この子の顔を見ていると、ノスタルジーで胸がいっぱいになってしまいます。
台紙はただの格子柄なのですが、まるでキラキラ光っているような効果があります。
健康的な赤みのある肌とチーク。
うるうるの大きな目。
存在感がすごいよ。

ドキドキして泣きそう・・・(;_;)

箱出し全景。
少女の夢が詰まりすぎです。
左上から小物を紹介していきます。

銀食器と、化粧品、手鏡など・・・。
化粧品は、ちょっとマヨネーズっぽい配色。 ハンガーはラメ入りです。
鏡台。
こんな白いやつ、ずっと欲しかったの!
こちらはイスです。
ティアラと、チョーカー。切れてますが、付けたてロールです。
このたてロール、どのように使うのだろうか・・・。
ベッドに置かれたショール、部屋着のワンピ。

お姫さまのお部屋です。
ちょっと引いてみました。縦ロールの下には、金のバッグと、キラキラハイヒールがあります。

ジェニーの髪は、リボンと羽が付いています。
私の持っているゴールドナイトジェニーには、付いていなかったような。

以上が小物の紹介です。

もう、少女の夢がてんこ盛りです!オールセットです!
子どもの頃にこれがあったら、一日眺めていても飽きなかったと思います。

定価も高いけど、素敵だから仕方がないわよ!!

これを見て、私はピンク+白+黒の組み合わせが大好きだと改めて気づきました・・・。
さらに金色も入ってるなんて・・・。
パーフェクト!!エクセレントです!

この子と見比べると、ドレスの形も、リボンも違います。
これとも違うし。

どんだけ種類があったのだ、ゴールドナイトジェニーよ。

1988年は、他の年と比べてもCJFでもページ数が多いので、
ジェニーの全盛期だったのだと思います。

ありがとう、ジェニー。